2025年10月05日

新しい肺炎球菌ワクチン「キャップバックス®」について
肺炎による重症化予防に、新しい選択肢が加わります。
2025年10月29日(予定)より、新しい21価ワクチン「キャップバックス®」の接種が開始されます。現在接種可能な20価ワクチン「プレベナー20®」と合わせ、ご自身の状況により適したワクチンを選べるようになります。
カバー範囲の重要な違い:「価数」だけでなく「種類」が異なります
予防できる肺炎球菌の数が1種類違うだけではありません。含まれている肺炎球菌の種類(血清型)そのものが異なっており、それぞれが違った特徴を持っています。
どちらも非常に優秀ですが、得意な分野が異なります。
キャップバックス®(21価): 特に高齢の成人の重症肺炎の原因として問題となる菌をターゲットに、新しい種類を多く含んでいます。
プレベナー20®(20価): これまで成人の肺炎の原因として広く報告されてきた菌を、幅広くカバーできるように作られています。
このように、お互いのワクチンにしか含まれていない種類があるため、単純に数だけで比較することはできません。

どちらのワクチンを選んだらよいか?
どちらのワクチンも、重症の肺炎球菌感染症に対して高い予防効果が期待できます。優劣があるわけではなく、どちらがよりご自身の状況に適しているかを考えることが大切です。
キャップバックス®は、こんな方におすすめです
・ご高齢の方
・高齢者に特有の肺炎リスクに、より重点的に備えたい方
プレベナー20®は、こんな方におすすめです
・豊富な使用実績があるワクチンを希望される方
・肺炎球菌全体のリスクを、広くバランスよく下げたい方
最終的にどちらのワクチンが最適かは、年齢、過去のワクチン接種歴、基礎疾患の有無などを基に総合的に判断します。
それぞれのワクチンの特徴をご理解いただいた上で、最適なワクチンを一緒に選んでいきましょう。詳しくは、お気軽に医師にご相談ください。